重要なお知らせ

ボトックス膀胱壁内注入療法

当院では過活動膀胱の患者さんに対し、ボトックス膀胱壁内注入療法を実施することが可能です。
過活動膀胱とは膀胱が過敏な状態で、自分の意思と関係なく膀胱が収縮する病気です。

【過活動膀胱の症状】

ボトックス膀胱壁内注入療法

ボトックス膀胱壁内注入療法とは

ボトックス膀胱壁内注入療法とは難治性過活動膀胱に対する新しい治療方法です。
膀胱鏡(カメラ)を用いて膀胱の壁内(筋肉)に直接ボツリヌス毒素を注射します。
ボツリヌス毒素は神経伝達を抑制する作用があり、膀胱の過剰な縮小を防ぎます。
これにより、尿意の切迫感や頻尿などの過活動膀胱の症状が緩和します。
当院では2泊3日の入院治療となります。

治療適応患者

難治性過活動膀胱の患者さん

  • 3ヶ月間以上の内服治療を受けているが、十分な効果がなく、過活動膀胱の症状が改善されなかった方
  • 2週間以上の内服治療を受けたが、副作用(口渇、便秘、尿がでづらくなる、など)のため、服薬が減量あるいは中止になった方

治療の流れ

①局所麻酔を行う。
②膀胱鏡を挿入し、細い注射針を用いて、膀胱の壁内に約20箇所、ボツリヌス毒素を注入する。
③治療後、排尿して残尿量をエコー検査で測定する。その後、定期的な外来通院で経過観察を行う。

治療効果

  • 治療後2~3日で効果があらわれ、4~8ヵ月にわたって持続します。
  • この治療で約70~80%の患者さんの症状が改善されます。

治療頻度

  • 3か月に1回程度

費用

  • 保険3割負担で5万円くらい

副作用

  • 尿閉(排尿困難):約5~9%
  • 尿路感染症:約5%
  • 血尿:約2%

治療を受けることができない方

  • 現在尿路感染症にかかっている方
  • もともと重度の排尿障害があり、自己導尿を行っていない方
  • 全身性の筋力低下を起こす病気(重症筋無力症、ランバート・ イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症など)がある方
  • 妊娠中・授乳中の方、妊娠している可能性のある方
  • 過去にボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法を受け、発疹などのアレルギーを生じることがわかっている方
  • 副作用で自己導尿が必要になった場合に、導尿の実施に同意いただけない方
  • ボトックス膀胱壁内注入療法をご希望の患者さんへ

    ボトックス膀胱壁内注入療法にご興味のある患者さんは説明および相談をさせていただきますので、一度当院の泌尿器科 鏑木 直人医師の外来(木曜午前)をご受診ください。