当院では、「Bio-jet(バイオジェット)」を用いた「MRI-超音波弾性融合画像前立腺生検」を行っております。MRI-超音波弾性融合前立腺生検は、がんが疑われる位置を把握するために事前に撮影したMRI画像を、生検時の超音波画像と重ね合わせて表示させ、がんの可能性がある場所へピンポイントに針を刺して生検する方法です。この技術を用いることで、前立腺がんが疑わしい部位をより正確に生検することが可能になりました。
1度の生検で見つからなかった場合、がん組織が無かったのではなく、たまたま針にがん組織が当たらなかったという可能性があります。
狙った位置へ生検針を刺すことができるため、効率よくがん組織を採取できます。
バイオジェットでは超音波画像による前立腺の3D立体イメージを使用して、実際にどの部位の針生検が行われたかを立体的に表示して記録することも可能です。前立腺の3D立体イメージへのがんの局在をマーキングする機能により、ロボット支援前立腺全摘除術時における手術ナビゲーションに応用することも可能となり、将来的にはこれらの機能を利用して前立腺がんの局所療法への応用も期待されています。
腹腔鏡手術
従来の前立腺生検では、前立腺がんが見つかる確率が約22%~40%と言われており、PSA検査と前立腺生検を繰り返し行う可能性がありました。そのため、患者さんのからだへの負担がかかること、生検のたびに医療費がかかってしまうことが課題でした。
一方、MRI-超音波弾性融合画像前立腺生検は前立腺がんが見つかる可能性が80%に上がったとの報告もあり、患者さんの負担軽減につながることが期待できます。