重要なお知らせ

陰圧式勃起補助具 ビガー2020(Vigor2020)

日本泌尿器科学会・日本性機能学会が定めたED診療ガイドラインの治療アルゴニズムによると、ED治療薬禁忌や効果不十分、重篤な副作用が見られる患者さんにはその次の治療方法の一つとして陰圧式勃起補助具を使用するように記載されています。
しかしこれまで、日本において管理医療機器として承認された陰圧式勃起補助具はありませんでした。つまり学会のガイドラインでは根拠のある治療方法として記載されているにもかかわらず、ED治療薬以外で治療に使用できるものが存在しなかったということになります。日本性機能学会でもこの状況を問題視しており、学会は新規陰圧式器具の開発を後押しするという方針を出していました。

こういった背景と多くの専門医のニーズを踏まえ、陰圧式勃起補助具ビガー(Vigor)2020は開発されました。
これは透明な筒状の容器に中に陰茎を入れて、その容器についた管から空気を吸引して容器内を陰圧にすることで、陰茎を膨らませる器械です。いつも陰茎の代わりに自分の親指を入れて説明していますが、瞬く間に親指が真っ赤になり腫れぼったくなります。これを定期的に繰り返しリハビリをするのと、陰茎の根っこに専用の太い輪ゴム状のものをつけておいて、この容器で陰圧にすることで勃起状態を維持し、性交も可能となります。心臓が悪く、バイアグラなどの薬が使えない方にもよい治療です。1セット約15万円しますが、高い薬・注射よりは良いかもしれません。

陰圧式勃起補助具ビガー(Vigor)2020

Vigor(ビガー)がおすすめの方

  • 持病(心臓病等)があり、ED治療薬の服用が難しい方
  • 副作用が心配、薬に頼らず根本的な治療がしたいという方
  • ED治療薬の効果があまり感じられない方
  • 性欲はあるのに勃起しない、維持できない方
  • 陰茎リハビリテーションとしてご使用したい方

陰圧式勃起補助具のメリットとデメリット

メリット

陰圧式勃起補助具には、性交可能な勃起状態が90%達成できる、好きなときに好きなだけ使用できる、器具の構造が単純なため使用する人を選ばない、故障も少なく長期的に使い続けることができる、即効性がある、重い副作用がない、といったメリットがあります。EDのタイプを問わず効果が得られるのも魅力的です。
また、陰圧式勃起補助具はPDE5阻害薬と併用することでさらに効果が期待できるとされており、PDE5阻害薬のみでは効果がなかったという人も、併用後には70%の確率で効果が得られたといいます。前立腺全摘手術後の陰茎海綿体リハビリテーションにも推奨されており、勃起回復はもちろん、陰茎長や陰茎周囲長の維持にも有効です。

デメリット

陰圧式勃起補助具のデメリットとして、まず性交において十分な満足度が得られないことが挙げられます。陰圧式勃起補助具では、ゴムバンドを使って陰茎の根元を締め付ける必要があります。その際、どうしても不快感や痛みが伴ってしまいます。また、陰茎内の血流が滞留するため挿入時に陰茎が冷たくなることもあり、パートナーが不満を訴えてくる可能性も0ではありません。途中で性交を中断して器具を装着しなければならないため、ムードが壊れてしまう点も悩みどころです。
そして、軽度ではありますが、副作用もあります。症状としては、陰茎痛、陰茎の痺れ、皮下出血、射精障害、陰嚢吸引、冷たい勃起などがあげられます。
陰圧式勃起補助具を使用する際には、上記のメリットとデメリットを踏まえておくようにしましょう。なお、パートナーの理解のもと使用すれば、デメリットが低減されるといわれています。

陰圧式勃起補助具を使用できない人

男性の中には、体質的に陰圧式勃起補助具を使用できない人もいます。
まず、絶対に使用が禁止されているのは、ちょっとした傷で出血してしまう、出血してから止まるまでの時間が長いなどの出血性素因がある患者です。持続性勃起を引き起こしやすい白血病・多発性骨髄腫・鎌状赤血球貧血の患者も使用できません。
なお、陰茎付近に神経障害を有する患者、アルコール依存症・薬物依存症患者は、通常の人よりも感覚が鈍くなっているため、陰茎のゴムバンドを強く締め過ぎてしまう危険性があります。使用の際には注意が必要です。

 Vigorは管理医療機器であるため、一般のネット通販では手に入りません。
必ず医療機関をご受診ください。

泌尿器科