●バセドウ病
自己免疫疾患のひとつで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることにより、動悸、体重減少、指の震え、暑がり、汗かきなどの症状が現れます。
のどぼとけのすぐ下にある甲状腺が全体的に大きく腫れてきます。目が飛び出たり完全に閉じないなどの症状が出ることもあります。
検査・診断方法
血液検査で甲状腺ホルモンの状態を調べたり、超音波検査で甲状腺の大きさや血流をみます。
治療法
飲み薬による治療、放射線ヨウ素内服療法、手術の3つの治療法があります。
まずは飲み薬による治療から始めることが多いです。薬による治療で改善が見られない場合や、アレルギーなどのため薬の治療を続けられない場合は、他の治療を検討します。年齢や症状などの条件によって手術か放射線ヨウ素治療のどちらが良いかを判断します。
●橋本病
免疫異常によって甲状腺に慢性的に炎症が生じ、甲状腺が腫れる病気です。慢性甲状腺炎ともいいます。
病気が進行し甲状腺ホルモンの分泌が低下し「甲状腺機能低下症」を発症すると、むくみ、寒がり、便秘、物忘れなどの症状が出てきます。
検査・診断方法
血液検査で甲状腺ホルモン値・甲状腺刺激ホルモン値・甲状腺自己抗体値に異常がないか調べたり、超音波検査で甲状腺腫大の有無を調べます。
治療法
基本的に治療の必要はありませんが、甲状腺機能低下症を発症している場合、甲状腺ホルモンの補充(服薬治療)を行います。